人だけでなく、コンピュータへの配慮もお忘れなく!(ウェブアクセシビリティ入門編)
こんにちは!ディレクターの古澤です。
前回のアクセシビリティに関する記事「障がい者に配慮したサイトを作ること!...だけじゃない?(ウェブアクセシビリティ入門編)」では、障がい者だけでなく、サイトにアクセスした誰もが平等に情報を得られることが大切、というお話をさせていただきました。
今回はそこから一歩踏み込んで、サイトにアクセスした誰もが平等に情報を得られる為には、マシンリーダブル(コンピュータが読み取れる構造)であることが必要だ!というお話をさせていただきます。
マシンリーダブルとは?
ウェブアクセシビリティとマシンリーダブルの関係をお話する前に、マシンリーダブルということばはご存知でしょうか?
Webやシステムの構築に関わっていないと、ちょっと聞きなれない言葉だと思います。
意味を調べてみると、こんな感じの解説があります。
マシン‐リーダブル(machine readable) データやコンテンツなどがデジタル化されており、機械やコンピューターで直接読み取って利用できる形式であること。具体的には、一般的なアプリケーションソフトで利用可能なファイル形式や、タグなどのマークアップによって構造化されたデータのこと、また画像・音声・動画がデジタル化されていることなどを指す。機械可読。→ヒューマンリーダブル
機械(machine)が読み取り(read)出来る(able)、という意味でマシンリーダブル。
何となく想像は出来ても、実際どんなものがマシンリーダブルなのかまでは、なかなか想像出来ませんよね。
では実際に、マシンリーダブルなもの・マシンリーダブルでないものの例を見てみましょう。
マシンリーダブルなもの、マシンリーダブルでないもの
以下の2つ、何が違うか分かりますか?
「これは画像です」
上の方は、「これは画像です」と書かれたテキストです。
下の方は、「これは画像です」と書かれた画像です。
テキストだと、コンピュータは「ははあ、これは文字だな。「これは画像です」という文字列だな」と認識することができます。
一方画像だと、コンピュータは「ははあ、これは画像だな。どんな画像かは分からないが、とりあえず画像だな」としか認識できません。
コンピュータにとって、海の写真も、鳥のイラストも、文字のみの画像も、どれも「画像」としか認識出来ないのです。
もしイメージしにくければ、もう少し身近な例に置き換えてみましょう。
白いコピー用紙に「これは画像です」と書かれているとして、目を開けていれば当然何と書いてあるか読めますよね。
でも目を閉じていれば、紙があることは分かっても、何が書いてあるかは分かりませんよね。
この目を閉じている場合の認識が、コンピュータの画像に対する認識とイコールなのです。
さて、冒頭の「これは画像です」のテキストと画像のうち、どちらがマシンリーダブル(機械が読み取り出来る)か。
もう分かりますよね。
そう、画像よりもテキストの方がマシンリーダブルなんです!
webサイトはマシンリーダブルであることが望ましい
webサイトはマシンリーダブルであることが望ましいです。
なぜなら、webサイトはコンピュータを介して表示するものだからです。
皆さんは、何でwebサイトを見ていますか?
パソコン、スマホ、タブレット、ガラケー・・・?
実はもっとあります。例えばテレビ、appleウォッチなどのウェアラブル端末、電子辞書、街中の電子広告、インターホン、ポットまで!
今後はいまの私達が予想しえないものでwebを見る、webに触れる機会が更に増えてきます。
将来的にそんな様々なシーンからでもwebを見れるよう、機械が読み取れる構造、マシンリーダブルなサイトにしておくことが重要なのです。
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